日本糖尿病学会認定専門医1名と糖尿病療養指導士の資格を持つスタッフ4名が協力して皆様の糖尿病療養をサポート致します。
糖尿病の治療は、今までにない作用機序を持ついくつかの新しい薬の登場もあり、ここ数年大きな進展を見せています。以前に比べてより患者さん個々の病態に適した治療が選択できるようになってきました。一方で、飲み薬が作用の違いで7種類(成分の違いで27種類!)、その他、注射薬がインスリン20種類以上、GLP-1受容体作動薬5種類と治療薬が多数になるに従い、糖尿病を専門としない医師には使いこなしが難しくなってきているのもまた事実です。当院では日本糖尿病学会の認定専門医が研究会にも頻回に出席し、患者さんの治療に資するべく常に最新の知見を得る努力を続けています。
種々の薬剤が使用できるようになった今日でも、依然として糖尿病の治療には多くの問題が未解決のまま残されています(図1)。例えば、昔よりも薬のおかげで血糖値を下げやすくなった一方、生活習慣を合わせて見直さないと体重が増加してしまう問題などです。特に、SU剤(アマリール、オイグルコン、ダオニールなど、およびそれらのジェネリック医薬品)の不適切な使用により、しばしば就寝中の不顕性低血糖や習慣的な間食を来たし、認知症や体重増加が引き起こされているようなことも見受けられます。
病気の発症、進展には少なからず生活習慣が関与しています。中でも糖尿病は特に生活習慣との関連が強い病気です。残念ながら糖尿病はただ薬を指示通り飲めば良くなるというものではありません。皆様の生活に潜んでいる問題となる生活習慣を明確にし、少しずつでも改善に向けて取り組んでいくことが重要です。そのために、当院では患者さん1人1人に具体的な生活習慣をお伺いし、具体的なアドバイスをすることを心がけています。